船を使った旅の参考ページ

離島出張診療は診療車を連れて向かいます。

喜界島や加計呂麻島などへの「車を連れての船旅」は調べてもあまり出てこないことも多いので

もし参考になればと思い、ある程度まとめておきたいと思います。

 

※状況は変わる場合があるので、あくまで参考にされる程度でいてください!

随時加筆修正していきたいと思います

 

奄美いんまや動物病院 加計呂麻島 車 

加計呂麻島

 

奄美大島 瀬戸内町の「海の駅」から約20分ほど

車を連れての場合は特に、事前の予約をしましょう。

予約時は「車の高さ・長さ」を聞かれます。車検証を見ながら予約しましょう!

受付でも車検証を提示します。

 

ただし、車を連れての船は思っているより高額になります。最近は加計呂麻島でもレンタカーがありますので、そちらを利用されての方がよいかもしれません。

 

加計呂麻島は意外と広く、勾配もあるため「徒歩でまわってみよう!」は割と無謀です。

バスでのんびりまわったり、宿の方へお願いするなどもありかもしれません。

本当にゆっくりした時間の流れる島です。

船にたくさん人が乗っているようで、浜には一人もいないプライベートビーチ状態です

日帰りではなく、ゆっくり宿泊されることをお勧めしたいです。

 

 

加計呂麻島の旅で最も気をつけなければならない点は個人的には3つ

① 船が止まりやすい!

天候、波の状況により船欠航が非常に多いです。

人だけの場合は海上タクシーなどがあり、なんとか帰れることはできますが

車があるとフェリーが最も有効、もし欠航になると、帰れないことになります。

生間港発と瀬相発の船がありますが、欠航の場合集落放送が入りますが、場所により聞き取れないこともあるので、時間など余裕を持ちましょう。

 

 

②商店やごはんを食べられる場所をしっかり確認しましょう

商店がある集落もありますが、集落行事などでお休みの場合、食料確保がとても困難になります。

「軽くご飯を食べられるお店」は決して多くはないので、必ず営業しているか確認した方が良いです。

食事をとれるお店も増えてきましたが、不定休になることも少なくありません。

特に夕飯難民になってしまっている方を見かけることがあります。

 

③道がかなり狭い・悪いところが多い

狭い道路や勾配がある道が多く、島一周でも意外と時間がかかります。

対向車があるとちょっと狭くて慌ててしまったり、くねくねとした道も多いです。

集落内は特にとても狭いので、無理をしないように!!

当院の診療車は特に大型車(ハイエース)のため、毎回荷物がかなり倒れてしまいます。

小さな島のように見えて意外と広いので、ゆっくりのんびりした運転を心がける必要があります。

お互いゆずりあって、ゆっくり走行しましょう

 

 

 

 

 

 

奄美いんまや動物病院 喜界島 車

喜界島

 

奄美大島の名瀬新港から約2時間ほど。

 

こちらも車同乗の場合は事前予約時に「車の高さ、長さ」などを確認されます。車検証をもって予約します。

喜界島でもレンタカーはあります。

 

18時過ぎ発、20時頃着

※これは波の状況や積んでいる荷物の上げ下ろしによっても多少変わります。

 

台風などで欠航が続いた後などは荷物がとても多く、おろすべき荷物がすべて下ろせないと出航できません、悪天候で遅れる場合もあります。

 

車両は旅客とは別で車両甲板へ乗せるため、名瀬新港の車両受付で車で待機しています。

誘導とともに船に乗り込みます。

 

シーズンによっては船からきれいな夕日を眺められます!

 

 

船の中

2等で雑魚寝スタイルが私の通常ですが、食堂(食べ物はあまりありませんが、カップラーメンなどは食べられる)でしゃべっている方なども多くいます。甲板も出ることはできます。

車を車両甲板へ積み込んだ後に客室へ移動します。

 

 

喜界島の宿など

宿は結構あります。

当院診療が伴い荷物が多い・衛生的な問題・滞在期間が数日になるためウィークリーの一軒家などを選択することが多いので、それぞれにあった宿泊でよいと思います。

「船で奄美から行きます」などをお伝えしておくとチェックインなど便利です。

大幅に遅れた場合など、夕飯を確保できなくなるケースもあります!

帰りの船はおおむね朝5時発なので、チェックアウトはその前の日のうちに済ませます。

 

スーパーや生協もありますし、居酒屋さんなどもありますが、いわゆるコンビニはありません。

特に滞在で困る事態に陥ったことはありませんが、大きな台風がくると数日以上、船が来れなくなることがあり、そうなると伴ってスーパーの食料品コーナーはガラガラ!ということもあります。

 

 

 

名瀬へ戻る船

朝5時発なので、事前チェックアウトのち宿を出ます。

基本は「湾港(わんこう、と読みます)発」ですが、波の状況により「早町(そうまち)港」に変更する場合があります。

湾と早町はおおよそ車で15~20分ほどの距離があるため、天候不安のある時は直前に問い合わせしましょう。

 

私は湾港に行ったら真っ暗で、「これは早町港に変更した!!」と気が付き慌てて向かったことがあります。

間に合う時間で行きましょう!

早朝は道も静かなため、急な変更は結構焦ります。

 

現時点で経験はありませんが、台風などにより喜界島に船が接岸できず(抜港 ばっこう)帰れなくなることもあります。

予約している船が明らかに欠航の場合(鹿児島港の時点で欠航)などは電話が来ます。

 

 

朝5時頃発、7~8時頃に名瀬新港へ着きます。

 

 

乗船は貨物(コンテナなど)を先におろし、最後に車を乗せるのでシーズンによってはとても待つことがあります。

逆に下船は最初に車が下りれます。

たまに牛も一緒の乗っていることがありますよ。

引っ越しシーズンや、悪天候で荷物が非常に多いときは1時間以上上げ下ろしを待つこともあります。

 

 

喜界島は奄美大島から飛行機もあります

飛行時間は10分ほど!

高くあがることもなくまるで海上すれすれを飛行するかのようで、ひやひやします!

あっという間につきますし、とても小さな空港です。

これはこれでとても楽しいですし、飛行機は複数便あるため日帰りも可能です。

 

 

小さな素敵な島

奄美大島や加計呂麻島とは雰囲気も違い、平坦で深い山もありません。

サトウキビ畑が多く、自転車で(体力ある方)回れそうな気もしてしまうほどです

道もきれいですが各集落はこぢんまりとしており集落内の道は狭いです。

 

一番奄美との違いは、ハブがいないことかも!

いわゆる「地元の料理」はそんなにないよ~と言われます。とても不思議!

 

「サトウキビの一本道」は何度見てもきれいです!!

 

 

 

 

宝島

 

宝島には1度診療車で伺ったことがあります。なので、定期的に行っているわけではないので、情報はちょっと少なめです。

ただどうにも宝島に関するサイトも少ないようです。

 

 

 宝島には空路がないため、必ず航路になります。

通常約1週間に1度の割合(変則的ではある)で船が出ます。

欠航があると次の船まで帰れなくなるので、十分な準備と十分な時間の余裕をもっていきましょう。

 

船の時間に注意!

 

鹿児島~トカラ列島~奄美大島をフェリーとからが往復しています。

 

夕方に大熊港に船が着きますが、鹿児島港から各トカラ列島にとまりつつ南下してくるため、天候にもかなり左右されるようです。

 

車両は予約が必要なことと、この着岸の後に船に乗り込ませる必要がありますが、まだ人は乗船できません!!

なので、車を乗せたら人は降りねばなりません(それ以降車に戻れませんので、荷物に注意)

実際の人の乗船時間(18時頃と、深夜1時頃)までは時間をつぶす必要があります。

大熊港は周りに何もないため、タクシーなどを使い市街地などで時間をつぶす必要があります。

※車両は事前連絡すれば深夜1時の乗船可能時間でも乗せることは可能のはずです

 

船はとてもきれいですが、シャワー室などは狭いのと食堂はあまりしっかりしてはいないので、夕飯を済ませもう寝る準備だけして乗船するのが良いと思います。

 

乗船人数にもよるようですが、2等でも個別ベット(寝台のような)でした!

雑魚寝スタイルの2等もありました。

 

船の実際の出航は深夜3時、宝島着は5時頃です。

まだ暗い&集落内は道が狭いので、気を付けましょう。

船が生活・貨物のすべてを担っているのでそれでも接岸時は少しにぎやかです。

 

 

 

小さな集落

人の住んでいるいわゆる集落は1つ、とても小さいです。

宿は3つあります。キャンプ場もあります。

集落内は道は狭いところもありますが、周囲の道路はとてもきれいでした。看板もあり、迷いにくいかもしれません。

徒歩で島一周などはたぶんかなりきついです。

レンタカーはあるかどうか、あやしいかも…基本観光地化もされていない、とても静かな島です。

 

 

商店は1つ(時間が短い)外食はない、民宿でお昼を!

ちょっとどこかで外食を、というお店は一切ありません!なので、お宿でお昼も取ることになります。どうやら原則3食付いてきます。

商店も空いている時間が短いため(朝と夕のみ)気を付けましょう。

公共の温泉がありますが、こちらもお休みの曜日もあるので確認が必要です。

銀行などもないので、郵便局のみです。

私が出向いたときは郵便局のATMも故障していました…

小さな診療所はありますが、緊急の場合はドクターヘリだそうです!

 

 

牛が多い!

岬全体がゆるりと広い放牧場となっており、ゲートを自分で開けると入ることができます(かならずゲートは閉めること!牛が脱走します)

たくさんの牛の視線に囲まれますが、岬突端は外洋も眺めることができて壮観です!

牛の農家さんが多いようなので、放牧場以外でも牛の姿を見ることはありますが、許可なく入らないようにしましょう。

 

 

トカラハブはいます

ハブはハブでもトカラハブという別の種類のハブはいますが、かなり性質自体はおとなしいようです。

島の皆さんもそれほどまでに恐れている様子はないように感じました。

集落内でも結構出るよ~とのこと。私は11月の寒くなっている時期だったため、探しても集落を離れた林道で1匹だけ見つけました。

とはいえ、やはり毒のあるヘビなので気を付けましょう。

 

 

帰りの船

鹿児島から出向するときや、となりの小宝島を出る際に集落内放送があります。

それを聞きつつ船が入港する時間をおおよそ予測します(小宝島から約2時間後)

お昼過ぎくらいに接岸することが多いです。

乗船券は前日に購入することができました。

 

宝島より出航してほどなくして携帯電波は途切れました(奄美大島出向時はすぐに寝てしまったのでどのくらいで圏外になったかは不明です)

 

奄美大島着は2時間後、15~16時頃に着きます。